【障害者.com】丸山穂高議員の適応障害診断から考える精神疾患表明の是非

 2019年5月28日 障害者.com

 

 北方領土に関する失言で維新から除名処分を受けた丸山穂高議員。その直後、訪問していた国後島での大暴れぶりまで報道され、日本中にその醜態が知れ渡りました。

理事会での事情聴取に対しても「適応障害」の診断書を出して2か月の休養を申し出、巷からはSNSなどを通じ怒りの声が噴出しました。

問題を起こした政治家などの権力者が入院するのはよくある流れで、「本当に病気なのか?」と疑われるのも珍しくないです。ただ今回は、具体的に「適応障害」を掲げたことで少し拗(こじ)れているのかなという印象です。

そもそも適応障害とは

適応障害というのは、簡単に言えば「強烈なストレスによって社会生活が一時不能になる状態」です。もっと簡潔に言えば「ストレスの一気飲み」です。障害とありますが、適切な治療があれば十分改善できます。ただし、放置しているとうつ病などの形で重篤化します。

要するに丸山議員は、問題を起こすよりも前から障害で悩んでいた可能性が低いのです。時系列的には、失言による除名処分やバッシングが強烈なストレスとなり、適応障害を起こして診断を受けたと考えるのが最も自然ではないでしょうか。失言から診断まであまりに早すぎることに関しての説明にはなりませんが。(精神疾患の診断には予約が要ります。1,2週間ですぐ受診できるものでもない筈ですが。)

2ヶ月の休養で収まるのか

WHOの診断ガイドラインであるICD-10によれば、「発症は強烈なストレスを受けてから1か月以内」「ストレッサーの解決から半年以上は症状が続かない」という特徴もあります。丸山議員の場合、ストレッサーは除名処分やバッシングとなるので、環境を変えるよりも薬物療法や認知行動療法が中心となるでしょう。政治の表舞台から離れて安静にする線も考えられますが。

休養は2ヶ月とのことですが、果たしてその期間で収まるものでしょうか。実際の適応障害に対する治療では、3ヶ月以内に回復するケースがほとんどなので、十分にあり得る期間だと思います。しかし、酒癖の悪さまで視野を広げると2ヶ月では足りなくなるかもしれません。

アルコール依存症が絡んでいる場合は一生涯の断酒が前提となってきます。断酒を始めてから2ヶ月で公の前に姿を出せる状態になるかは未知数なので、議員生命を延ばせるかどうかは絶望的になってくるでしょう。

 

 

続き、記事元はhttps://shohgaisha.com/news/mental_illness_politician/

 

 

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